オーストラリア渡航のために帯同ビザの手続きを始めた筆者。
必要な書類の中に「犯罪経歴証明書（渡航証明書や無犯罪証明書も同じ意味）」があるのが分かりましたが、我が家は過去にインドネシア滞在期間があるため、まずはそちらの手続きから進めます。
インドネシア警察に犯罪経歴証明書の申請をする
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犯罪経歴証明書（SKCK）は基本的に各自治体の警察本部に申請すればよいのですが、我が家はインドネシアに滞在歴があるため、インドネシア警察にも滞在期間中の犯罪経歴証明書を申請しなければなりません。
あの金と欲にまみれた適当なインドネシア警察に頼まなければいけないとは（シンプル悪口）。
海外赴任先が多い方、特に複数の新興国への滞在期間があるとこりゃまた大変そうですね。
このブログ記事の内容は2024年2月時点での情報です。各国の事情により法律などが更新されている場合がありますので必要な時点で今一度調べ直しすることを推奨します。
エージェントに間に入ってもらう
夫とも、インドネシア警察の特性（職務怠慢）から言って「絶対時間がかかるはず…」と意見が一致し、実は真っ先に取り組んだのはこちらでした。さらにはネットで調べてもなかなか情報が出て来ず、少々苦労しました。
日本語検索じゃダメだわ、ということで英語で「police clearance certificate」や「SKCK」で検索し、「PNB」というインドネシアで最初にできた移民のサポート専門の法律事務所に行きつきました。
コーポレートサイトもしっかりしていてサービスの内容も明確だったので、夫がコンタクトフォームからメールを送ってみることに。
後日夫がインドネシアの友人に聞いてみたところ、会社にいるヨーロッパの国から来ているスタッフも利用したことがあり問題なかったとの情報が。
結果から言うと、PNBは怪しい所のない正真正銘大きな総合法律事務所で、きちんとお仕事をしてくださいますのでお勧めできます。
ミッション：指紋を送れ
さて、PNBからは割と早くメールで返信がありました（※注：やり取りは英語・意訳）。
犯罪証明書の申請に必要な物は以下、と連絡が。
- パスポート用写真４x６cm（背景黄色）※黄色い背景の写真がない場合はPNBで編集
- 現在のパスポートのカラーコピー（IDページ＋全てのスタンプページ）※滞在期間中に更新があった場合は、旧パスポートのカラーコピー（IDページ＋全てのスタンプページ）も同封
- インドネシア滞在期間のKITAS/ITASのカラーコピー
- 以前勤務していた会社のサインが必要なスポンサーレター（犯罪経歴証明書の申請書、犯罪経歴証明書を手配するための委任状、その会社で働いていた期間を証明するステートメントレター）
- 指紋採取書 ：フォーマットは案件開始後に当社から提供、指紋は最寄りの警察署または指紋採取機関で採取可能
※何か問題がない限り、処理時間は 3～5営業日、料金はUSD 250 /人（送料別）
「…指紋。指紋、て書いてあるな。」
と夫婦でざわざわ。
「指紋って自分で採ったことある人いるの？」「朱肉じゃだめなの？」「だめだろうよ」「それは拇印か」「血判は」「そりゃだめだろうよ」
などと話しながら色々情報を探してみましたが、これがまた本当に少ない。
ネットで「指紋採取」「方法」「インク」などのワードで検索するも”警察ヲタショップ”しかヒットせず。アマゾンや楽天にヲタグッズの指紋採取キットはあるも、配送は１か月先（多分海外から来るため）。浅草橋のシモジマ本店で「指紋採取用のインクやスタンプの取り扱いはありますか」と聞いても「さすがにないです笑」と笑われる始末。
別に何か悪いことをしたわけでもないのに二人して「警察に行くしかないのか？」とモジモジしていたのですが、とりあえず買ってみたスタンプパッドで練習してみようとコーヒーショップでひと休みをすることに。
指紋を採る練習をしてみる
普通の黒インクのスタンプパッドに指を付け、いらない紙で練習してみたところ、これがいい感じにくっきりはっきり指紋の型にインクがのりました。ネットで調べてみると、iphoneなどのタッチパッドの指紋認証のために自分の指紋を登録するときのように、側面から反対側の側面まで指を転がしながら押し付けるのが良いそうです（追記：警視庁での指紋採取もこの方法でした）。
「これ意外といけるんじゃ？」
”そもそもインドネシア警察は指紋を原本じゃなくてデータで送れって言ってるんだからインクが正規じゃなくても分からんだろ…”
という、完全にどうにでもなるさムーブに突入した我ら夫婦は、コーヒーショップで周りに不審がられながら採取した指紋群を一旦PNBに送ってみることにしました。
ちなみに後から調べてみると、もちろん有償で時間がかかるようですが民間でも指紋を採るサービスを提供しているところはあるようです。また今回は警察に相談していないので分かりませんが、多分何かしら協力してくださるはずです。
無事にインドネシアの犯罪経歴証明書ゲット
指紋を独自採取し、夫が提出する書類を一緒に提出してから約2週間後、PNBから夫にメールが送られて来ました。もちろん2人分の犯罪経歴証明書がデータで添付されて。思っていたよりずっときちんとした書類でした（すみません）。
今回はデータで良いとのことだったので原本は送ってもらいませんでしたが、日本円で35,000円/人、2人分で約70,000円（2024年2月のレート換算）くらいでした。
PNBが指定した口座にUSドルで振り込んで終了です。
頼れるものは頼ろう
結局あのコーヒーショップでの指紋採取で問題なかったようで、ちょっと笑いが込み上げて来ました。
指先を真っ黒にして、周りに怪しまれながら手を洗いに行った価値がありました。
何でもお金で解決しようとするイメージしかないインドネシア警察ですが、予想を裏切り割と早めに処理してくださったようです。感謝申し上げます！願わくばクリーンな組織になりますよう。
インドネシア警察と直接交渉するのは普通の民には多分難しいので、特別なルートをお持ちではない限りはPNBのようなエージェントを通して申請・取得することをおすすめします。
▶︎次回は日本の犯罪経歴証明書について！
