ジャカルタにいた時、スーパーマーケットで面白かわいいパッケージのお菓子を探すのが楽しみでした。ひとクセあるパッケージにひとりツッコミをする暇人だったわけですが、日本でも「これは」と思わず手に取ってしまったものをちまちまご紹介します。
▼前回のGABANさんのドライカレーのレトロさにやられっぱなしだったお話はこちら。
▼ちなみにこちらではパッケージだけでなく、いちごやバナナというフルーツにまで難癖つけておりますのでよければどうぞ。
素朴さん「ソフトりんご」
東京の中心地のいくつかの駅にある「のもの」は、JR東日本の地域再発見プロジェクトの一環で、東日本の各地域の食を中心に地域の魅力を紹介する地産品ショップ。
各県のアンテナショップも楽しいですが、「のもの」は駅直結でそのアクセスの良さが魅力。商品の数は少ないものの、ツボをおさえた品揃えで筆者も時々のぞいています。
先日のぞいた時に思わず手に取った、「ソフトりんご」さん。
なんてシンプルな装い。
もはや美しいとさえ思う完璧なフリーズドライの出来。それを活かした透明のパッケージには必要最小限のテキストが印刷されているのみ。
「ソフトりんご(ふじ)」……
……なんて健気なの。
中身もそのまま。
軽い歯触りのフリーズドライの実は、ほんのり塩味を感じます。
ふわっと口の中でなくなっていく様は、頭の中に浮かぶそのりんごの思い出(走馬灯)のように儚い。りんごそのままなのに、一番のウリである食感を香りを失ってもなお、寂しい笑顔で「わたしはりんごです……」とか細い声で呟いているかのよう。
つまり。
筆者はフリーズドライは正直好みではないのですが(好みではないのかい)、その儚さはりんごの一生を感じられる一種のアートです。
味は、絶対りんごチップスの方が美味しいです……(シンプルなディス)
りんご愛
以上の熱の入ったレポートでお気付きのように、フルーツの中なら断然「りんご」が好きです。
お子様の頃はメロンやスイカしか目に入らなかったのですが、大人になってふと気付いたらりんごの虜でありました。
りんごは良い
ひらがなのりんごも、漢字の林檎も、英語のAppleもかわいらしい(漢字の檎の読みが「ご」であることに今さら驚く)。
そのまま食べればもたつきのない爽やかな甘みと食感が癒してくれるし、火を入れればトロッとしてスパイスとも相性抜群で料理の隠し味になったりもするし、体調が悪い時のおともとしてすりおろされながらも寄り添ってくれたりもするし。
見た目も「いちご」みたいにカワイイことを自覚しているようなあざとさはなく(軽いディスり)、色艶は様々な種類があれどカタチはコロっとしていて恥じらいのある可愛らしさです。
書いてて改めて思いましたけど、なんとも完璧な存在(異論は認める)じゃないですか…
旬のおいしさを語ってみる
青森や長野など、りんごの本場で採れた旬のりんご……食べたことがありますか?
あのジューシーさはリンゴジュースでは味わえない、本物の果汁のフレッシュ感でもう震えるくらいのおいしさです。バランスよく入った蜜が香りを引き立てて、シャクシャクと食べ進めるたびにその香りが弾けるのですよ。
はあ、食べたいですね。おいしいりんご。
最近じゃあ1年中お見かけするりんごさんですが、筆者は生のりんごはできる限り旬の時期にだけ食べるようにしています。
ちなみに「ふじ」が一番好きです。フリーズドライ以外で食べたいです。
▼まめ知識。