【NSW州立美術館北館】前に来たことあるよね、のデジャヴ

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シドニーでの自由時間!さて何しよう

3月上旬、急遽シドニーを訪れることになりました。夫が事前に契約の確認とチームとの顔合わせミーティングをするための渡豪で、筆者は付録です。
旅程は4泊5日ですが、半分飛行機の中で実質動けるのは2.5日。2日は街探索と家探しで終了。
夫が会社に行っている間の半日は貴重な自由時間!

オーストラリアはおろか、シドニーに関しては今も勉強中で皆無に近く、どこに何があるのかさえもうっすらとしかわからない筆者ですが、「どこか美術館か博物館にでも行こうかな」と調べてみたところ…

いやあ、ありますね!
素晴らしい美術館・博物館がモリモリと!

しかもシドニーはわりとコンパクトなエリアに魅力的な施設が集まっているので、「時間がないけどちゃんと観光したい」というわがままな要望にも応えてくれる感があります。

どの美術館・博物館も魅力的なのですが、今回はシティセンターにある「ニューサウスウェールズ州立美術館」に行くことにしました。

渡航後、他の場所もゆっくりじっくりまったり観て回ります。

ニューサウスウェールズ州立美術館

出典:Tripadvisor

ニューサウスウェールズ州立美術館は、シドニーの中心地にある州立美術館。南館は1871年に開館していて、比較的新しい国であるオーストラリアの中でも歴史ある建物が印象的です。
常設展はイギリス植民地支配時代の作品や巨匠の作品、現代アート、オーストラリアアートにインスパイアされた様々な国のアーティストの作品まで、見応えのあるコレクションの数々が展示されています。

訪れた3月上旬、南館では抽象画の巨匠ワシリー・カンディンスキーの特別展が開催中でした。当日券もありそうだったので、チケット購入の列に並んでみるかと思った時、突然人が多くなり人口密度が急上昇。外に出てみると、中国からの観光客のツアーバスが2台停まっており、さらにはアメリカの学生(ミドルティーンくらい)たちが修学旅行と思われるグループ学習で続々と入館してきました。

「これはゆっくり観られないな…」と思い、今回南館は常設展観覧の途中で諦めることに。

南館には他にも様々な施設や展示があるようなので、またじっくり探索してみたいです。

北館へ

NSW州立美術館HPより

北館は南館を正面に見て西側にほんの少し歩いた場所にあります。
丘の上に入り口があって、そこから地下に空間が広がっている構造。

入った瞬間、「…ここ知ってる」のデジャヴ。

曲線とガラス。光と漂う空気感。


ふぉぉぉぉ✨✨
この空間、”金沢21世紀美術館”だ…

そこはかとなく漂う金沢21世紀美術館み…


と思って調べたら、やはり日本が誇る建築家、妹島和世+西沢立衛によるユニット・SANAAのデザインでした。

シドニー・モダン・プロジェクト

「シドニー・モダン・プロジェクト」はシドニー市が巨額の投資をした肝入りの州立美術館増築計画とのこと。その界隈ではこのプロジェクトのコンペで選出されたことも大変な話題になっていたようですね。
SANAA関連のニュースでは目にしていたのかも知れませんが、シドニーに縁遠かった筆者の脳には留まってくれず「SANAAとシドニー」が結びついておりませんでした。反省。

アボリジニアル作品が素晴らしい

常設展示では、アボリジアルアーティストによる多様な作品が観られます。
ロレイン・コネリー=ノーティーによる南東部の先住民族の文化的慣習を表した《narrbong-galang (many bags)》は、とてもダイナミックで良い…

錆びた金属や廃品が使われているそう

自然と一体化して生きてきた彼らならではの、プラスもマイナスも纏った力強さが作品から溢れているようで圧倒されます。

近くでみても遠くからみても良い

作品のみならず、作品の持つ力を殺さず生かし切る美術館の設計にも感銘を受けました。
シンプルでも”らしさ”があり、どのフロアも静かな佇まいながら包容力のある空間でした。

どの作品からも自然の力を感じる

アボリジナルアートについてはこちらが参考になります。

何度でも訪れたい!

何度でも訪れたいと思えるほど自分に”ささる”場所は、大切にしたいもの。

もともと夫の友人から「北館はアボリジニアルアートが充実しているからオーストラリアアートの導入にはもってこい」とオススメされていたのですが、想像以上に素晴らしい展示の数々でした。
筆者はアボリジニアルアーティストにとても興味が湧きました。言葉を持たない民族だった彼らの歴史とコミュニケーションツールとしての絵画のアート性…
只今、論文や界隈の文献などにも手をつけて調べまくっています 。

現地住みの人にはお休みの日の癒しスポットとして。
観光地としても、オペラハウスや植物園の近くの海沿いで立地は最高、周辺にはお買い物スポットも充実しているので、訪れるには外さない場所かと思われます!

美術館の詳細案内はこちらの秀逸記事を↓

DATA
ニューサウスウェールズ州立美術館
所在地:Floor B1, South Building, Art Gallery Rd, Sydney NSW 2000, Australia
Webサイト:https://www.artgallery.nsw.gov.au/

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