ゆるゆる江戸トリップ【深川江戸資料館】

Photo by Tyler Nix on Unsplash
コーヒーの街みたいになっとる

清澄白河。

最近は古い倉庫を改装したコーヒーロースターやカフェができて、小洒落た街として若い世代にも人気があるのですが、まだまだゆるい通りや施設もたくさんあってとても居心地の良い街です。

目次

行きたいところに行っておきたい

最近、日本を発つ前に行っておきたい場所をリストアップして、コツコツお出掛けしております。

自分でも「どこだって一時帰国した時にでも行けばい」と思うのですが、観光地などではない個人的に思い入れのある街や場所は、何度訪れても空気や街並みがその時だけの「自分の記憶」としてインプットされる気がして。リストに並ぶ街や場所は結局いつも似通っているけれども、それだけその場所をココロの奥底でいつも大事に思っているということなんじゃないかと思うのです。

江戸時代ラバーと深川

葛飾北斎 「富嶽三十六景 深川万年橋下」

筆者は美術館だけでなく博物館も大好きです。先日上野の国立科学博物館に行ってきたのですが、常設展はいつ観ても学びがあって楽しいですし、春休み中は学生も多くて賑やかな雰囲気も良かったです。直前にもう一度行く予定です(中毒)。
今回本当は両国の「江戸東京博物館」に行きたかったのですが、2025年(予定)まで改装中なのです。そこで、清澄白河の街ぶらも兼ねて「深川江戸資料館」に行くことにしました。

ちなみに筆者、江戸時代の文化が非常に好きです。情勢が安定して様々な文化が花開いたこの時代、人々はどんな暮らしをしていたのか。池波正太郎氏の小説を読みながら、妄想するのが大好きなのです。
深川は、江戸時代初期には漁師町だったのが両国橋が架けられたことから徐々に都市化した地域。文化人も多く住んだことで知られていて、松尾芭蕉や平賀源内、紀伊國屋文左衛門、伊能忠敬もこの地にいたとか……そんな方々と街ですれ違う世界線に生きてみたい(妄想癖)…

江戸東京博物館は広い敷地を生かした、興味深い読み物展示もあって何度も通ったのですが、こちらも小規模ながら江戸の街並みを再現したセット展示があるのですよ。

”ちょうどいい”深川江戸資料館

清澄庭園と深川資料館通りがセット

深川江戸資料館は、都営大江戸線・東京メトロ半蔵門線「清澄白河駅」、A3出口から徒歩3分の所にあります。アクセスも良いですが、近くに「清澄庭園」があるのもポイントです。
都会の中のオアシス的回遊式庭園で、関東大震災では人々の避難場所になったという広い敷地には、焼失を逃れた「涼亭」や季節ごとに咲く花々など見どころもあります。最近は敷地内にある大正記念館も併せて企業の研修などにも利用されているようですし、2024年は護岸工事が行われているため景観を集中して楽しめるかというとアレですが。
入園料は150円ですが、こちらの半券を持って資料館に行くと入館料400円のところ100円引きで入館できます(※2024年4月現在の情報です)。

このゆるさを見よ

個人的には、資料館がある「深川江戸資料館通り」がゆるくて好きです。深川めしなどの飲食店や古本屋さんなどが立ち並ぶいたって普通の、むしろ小綺麗なくらいの商店街ですが、毎年ハロウィンが近くなると急にゆるさが加速度を増します。
何でももう20回以上も開催されているという、200体ほどの「かかし」が通り沿いにずらりと並んで展示される「かかしコンクール」。
何も知らずに迷い込むと、一生「?」が消えないことでしょう。最高か。

出典:タウン誌深川
2022年のかかしコンクールの様子

この通りを駅側からずーっとまっすぐ抜けていくと、東京都現代美術館のある木場公園周辺に出られます。おしゃんなTOKYOBIKEでレンタサイクルをするのも人気のようです。

インバウンドはここにも

さて、館内の展示の様子でも共有いたしましょう。

時間経過とともに空の色が変わったり雨が降ったりする演出も
稲荷寿司屋さん
靴を脱いで中まで入ることができる

池波正太郎氏の小説を読み漁った者といたしましては、江戸時代の台所が見られるだけでもよだれが止まりません。こじんまりとはしておりますが、展示はとても丁寧に作られていてガイドさんもいらっしゃるので、説明を聞きながらゆっくり観るのがおすすめです。
館内は日本人よりむしろ海外からの観光客が多く、ガイドさんも英語で説明をしておりました。知らない国の昔の庶民の暮らしを観られる、って結構貴重だと思うのです。リアルだし、何より妄想が捗りますから…

しかもこの資料館が良いのは、「ちょうどいい」という所。適度なボリュームなので、満足感はあるけれど、前後に他の観光やショッピングを入れても疲れない。色々な場所をハシゴしたい忙しい旅行にはもってこいです。

皆様熱心に隅々まで見学されていたので、東京江戸博物館の改装が終わったらぜひそちらにも行って観て欲しいものです!

DATA
深川江戸資料館
所在地:東京都江東区白河1丁目3−28
Webサイト:https://www.kcf.or.jp/fukagawa/

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