美味しいもの探訪、する気が湧いてきた。
シドニーで人気の料理
オーストラリアは移民の国。
さすがに”総国民美味しいものマニア日本の首都”東京ほどではありませんが、シドニーでも多くの国の料理が楽しめます。
オーストラリア人だけでなく、少なくともシドニー住んでいる外国人にも大人気なのは断然「タイ料理」でしょう(※個人の感想)。
筆者の周りでよく聞くのは「パッタイ、美味しいよね」という声。
あの甘辛さや酸味はアジア独特のおいしさだと勝手に思っていた筆者ですが、意外にも全世界共通の美味しさなのかしら。アジア料理慣れしているオーストラリア人orシドニー住みの外国人が好きというだけかも知れないですが……間違いなくこの国にはかなりの数のタイ料理レストランがあると思います。
▼オーストラリアの歴史、特に移民についてうっすら調べたブログ記事はこちら。

アジア料理以外が食べたい!

探す、探すで!
筆者は決してタイ料理もといアジアンフードが嫌いなわけではありません。
むしろ好き。
アジア人だし。
しかし最近食べ過ぎているのか、特にタイなど東南アジア系の味付けに少々飽きているところがありました。
高まる「アジア料理以外が食べたい」熱。
他の国の料理ももう少し開拓してみたいという思いもあり、まずはご近所でどんなレストランがあるのか、じっくり検索してみました。
すると、まあ色々と出てきました。
「イタリア料理」「メキシコ料理」「インドネシア料理」「中国料理」「ベトナム料理」「トルコ料理」「レバノン料理」……
……レバ…?レバノン?
レバノン料理!
これや。これしかない。
ということで、レバノン料理について探りを入れることから始めてみることに。
レバノンといえば

岐阜県くらいの大きさ
「レバノン」と聞いたときに日本人なら頭によぎることがありますよね。
…そう。レバノンといえば、あの楽器ケースに隠れて出国した元某企業の社長さんの逃亡先で、現在(2025年5月)も滞在しているとみられる国です。
ちなみに、ゴーンさん(名前出しちゃった)のご両親はレバノン生まれ、本人はブラジル生まれレバノン育ちでフランス・ブラジル以外にレバノンにも市民権を保有しているとのことでございます。
そういや、それ以外にレバノンについてはあまり詳しく知らないなと気づいた筆者。
レバノンについてさくっと調べた
レバノンはシリア・ヨルダン・イスラエルの隣国ですから、そもそも歴史的に複雑な場所に位置している国。もともと持つ素晴らしい文化に、イスラム文化やフランス委任統治時代の風味もプラスされ、首都ベイルートは「中東のパリ」と呼ばれるほど美しい街並みで、かつては観光客にも人気がありました。
しかし現在は、政治の腐敗が進み経済が破綻気味。さらに追い討ちをかけたのが、2020年8月に起きたベイルート港での非核爆発事故。多数の死傷者を出しましたが、いまだに責任を追及された人はいないとのこと。あの爆発事故関連で目にした衝撃波の映像が、非常に恐ろしかった記憶があります。今後、前向きに復興が進んでくれることを願います。
一方、日本で有名な俳優メクダシ・カリルさんのお話は心臓がギュッと痛くなります。下記に共有するリンクの記事は必読。5年前の記事だけれど、日本のメディアの悪いクセというか気持ち悪いところは今も全く変わっていない気がします。日本人は海外でも礼儀が正しいとかモラルがあると認識されているのに、なぜメディアはそうなのか、本気で憂いてる。
美味しいもの探しをしていただけなのに、なんだか切ない気持ちになりました……
レバノン系ファストフード!
さて、気を取り直して美味しいものを食べます。
レバノン料理のレストランもいくつか見つけたのですが、今回はとりあえず手軽なファストフードに挑戦。
OOSHMAN
OOSHMANは、2008年にシドニーのインナーウエスト地区で「Manoosh」という名称の”レバノン風ピザ”のテイクアウト専門店としてチャーリー・ホイヤック氏が創業。レバノンの伝統的な料理であるマナイーシュ(平焼きパン)を中心に、手軽で美味しい中東料理を提供してきたそう。2014年にはフランチャイズ展開を開始し、NSW州やオーストラリア首都特別地域(ACT)に店舗を拡大。その後、「Manoosh」という名称が他のレバノン料理店でも一般的に使用されていたため、2023年に「OOSHMAN」へと”リブランド”。メニューもレバノン料理に加えイタリア風のピザや新鮮なラップサンドなど、多様な選択肢を取り入れて現在ビジネス拡大中とのこと。
ご近所でちょいちょい、この”お髭のお兄さん”が描かれた箱を持って歩く人を見かけていたので、前々から気になってはいたのです。
レバノン料理って

レバノンはその立地の影響もあり、ギリシャやトルコ、中東の料理がミックスされたような料理のラインナップ。この地域の中でも”一番美味しい”と言われるほどで、ごまやハーブを使ったシーズニングが多くの料理に使われ、野菜中心のヘルシーさも特徴のようです。
以前、とあるケータリングの会社と縁あって一緒にお仕事をしたとき、シェフの中にレバノン出身の方がいたことがありました。提供されていた、パセリやクスクスを使うサラダの一種タブーリ(タプーリ、タブーレ)をいただいたことがありますが、味付けがとても爽やかで感動したことを覚えています。

ハルーミチーズパイの虜
何を注文しようかとサイトをみていたとき、目に飛び込んできたこの写真。


チーズがなだれてる……
でもこんなにビロビロにのびるチーズ……怪しい。
と思いながらもチーズの誘惑に勝てず、レバノン風ハルーミチーズパイをオーダー(以下自前写真を交えて語ります)。
……もしや誇大広告では!
こんなにチーズが入ってるわけない

(疑いの目でピックアップに行く)

ごまのいい香りがしている……
外はサクサク中はもっちりチーズの様相

……チーズがちゃんとのびるではないか

のびるのびるー!

検証の結果、チーズはたくさん入っており、ちゃんとのびました。
しかも、ちゃんと美味しい✨✨
ゴマのぷちぷちが良いアクセントになっています。
ただし温かいうちに一気に食べるべし。ピザと同じで冷めると重みが増します。
このレバノン風チーズパイに使われているハルーミチーズ。日本でも一時話題になったので知っている人も多いかと。
キュキュっとした食感が特徴の塩漬けチーズで、シドニーでもよく食べられている食材のひとつ。
焼いたり、サラダのトッピングにしたりと用途も幅広く、個人的にもよく購入しています。
ハルーミチーズ自体それほどお安くも無いので、これだけの量が入っているとお得($11)な気もします。
まとめ:某米国系ピザ屋より美味しいのでは

イタリア系移民が多いシドニー、ピザはイタリアンレストランで食べるのが一番良いのは当たり前として……
一方、シドニーにきてから何度かド○ノピザを食べる機会があったのですが、全くの期待外れでした。ご近所にあるアメリカンピザを謳うお店も、軒並み「高いだけで美味しくない」と言っていいくらいのレベル。
今回は焼きたてをピックアップできたこともあり、かなり美味しさを感じたレバノン風チーズパイ。OOSHMANはもともとピザをメインに提供していたお店なので、これはピザにも期待できそうな予感がふつふつ!
レバノンメニューも少しずつ試してみようと思います。
ちなみにオチとしては、「レバノンはアジア」だということをお伝えしておきます 笑